「…で、明けましておめでとうございます。」
「こちらこそ。」
「…なあ、これじゃあ誰が話してるのか分からなくなってないか?」
「大丈夫だ、友よ。きっと、気合でなんとかなる。」
「しかし、友よ、これにはボイス機能も何も無いんだぞ?」
「ふむ…そこは、勝手に脳内変換してくれ…。」
「そうか、しかしなんだ。
男二人でコタツに入りながらミカンを食べつつ、新年というのはアレだな。」
「言うな…言うな友よ。しかし、コタツにミカンというのは、あまりにもアレじゃないか?」
「む…。もしや、貴様。勝手に人の家に上がりこんで、更には牌も出せとでも言うのか?
…言うまいな。場所は知ってるだろ?勝手に取れ。」
「む…貴様、客をコタツから追い出すつもりか?」
「……客? 不法侵入者じゃないのか?」
「断じて違う。客だ、ゲストなんだ。」
「…そうか、しかし俺は取ろうにも手が届かない位置に牌をおいてしまってあるだろう?
残念ながら、君しか取れないのだよ。」
「む…しかしアレだな。自分の部屋にある自分の所有物なのに自分で出せないとは、
背が低いというのはアレだな。」
「TA☆WA☆KE
どうせ、麻雀なんて一人ではしない…するとしたらお前とだろう?
なら、別にお前が取れる位置なら問題無い。」
「そうか、しかし二人で麻雀というのは少しアレだ。
…誰を誘う?」
「そうだな。里居と田崎先輩でどうだろうか?」
「そうだな、しかし二人とも女性という時点で微妙なあr。」
「む…冷凍ミカンは流石に硬いな…。
柳野の頭にダメージを与えるとは…。
さて、メールを送るか…。
む、里居の奴。何でメール送ってないのに『今からそっちに麻雀しに行くZE☆』
なんてメールよこしてるんだよ。」
「それでは、新年あけましておめでとうございます。」
「おもでと。」
「おめ〜。」
「さっきも言ったけど、おめでと。」
「…なぁ、友よ。」
「どうした、友よ。」
「うむ。今回は会話文オンリーなんだが、理解されるのだろうか。」
「うむ。大丈夫だろう。多分。それに、オンリーって訳じゃない…最後だけ。
それに誰が何を言っても、特に物語は変更しない。」
「そうだな…。あ、それチー。」
「あぁ。それ、俺がポン。」
さて、それでは―――――
――――いつも通りの日常を、今年も始めようか。